ごあいさつ

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次の新たな50年に向けて

 昨年、当学院は創立50周年を迎えました。創立から50年、高度経済成長、バブル、失われた20年(30年)など社会の変化の大きな波を受けながらも、リハビリテーション分野の隆盛とともに、夜間部理学療法学科から出発した当学院も、夜間部作業療法学科・昼間部理学療法学科の併設、昼間部理学療法学科の定員増など、拡大成長してまいりました。 しかしながら、2025年度に夜間部作業療法学科の募集を取りやめ、昼間部作業療法学科を開設することといたしました。志願者の「なりたい」思いを大切に、1年でも早く資格を生かした実践的な活躍をするセラピストを育成していきます。
 夜間部から出発した学校として、夜間部には当然思い入れがありますが、創立当初からの実学を重んじ、何よりも対象者を中心に置いたサービスを提供するという、今まで卒業生や教職員ともに継承してきた創立者の思いを昼夜関係なく、これからも踏襲してまいります。
 そして社会がどのように変わっていくとしても、そこに人の営みがある限り、それに合わせたリハビリテーションサービスを担える人材をこれからも輩出していきたいと考えています。

山田 千鶴子

学校法人日本リハビリテーション学舎 理事長

山田 千鶴子

社医学は次の50年に向けて歩きはじめています

 リハビリテーションは個々の患者さんのニーズに応じた治療を基本としています。身体のことばかりでなく、心の問題、日常生活上の困難さ、就職や就学といった様々な問題解決のために対象者に寄り添います。患者さんのニーズは多岐にわたりますので、画一的な治療というのは存在せず、理学療法も作業療法も手を取り足を取り、それぞれの患者様の様子をつぶさに観察しながら臨機応変な対応が望まれる仕事ということもできましょう。
 患者さんの中には重度の障害があって、問題をどのように解決したらよいか悩むこともしばしばあります。リハビリテーションはチーム医療ですので、そんな時は他の職種の方たちと協力し合って解決に当たります。
 厚生労働省の推計では2025年には65歳以上の人口は3657万人、人口の30%を超えると予測されています。また、高齢者ばかりではなく、発達に問題を抱えた子供たちにもフォーカスされるようになってきています。理学療法士・作業療法士の力を必要としている方たちは、病院や施設ばかりでなく在宅にもたくさんいらっしゃいます。これらすべての方々に寄り添い、痛みや苦しみ、喜びに共感できる人材の育成に努めてまいります。
 社会医学技術学院は昨年創立50周年を迎えました。人間愛と高い人間性の涵養を理念とする実践的な教育は守りつつ、これを機に2025年度に作業療法学科は昼間部に衣替えいたします。この50年間で4000名あまりの卒業生を世に送り出してきました。卒業生が就職した施設へのアンケートでは、問題解決能力やコミュニケーション能力などで高い評価を頂いています。大学卒業者と比較して研究に関する項目では劣るものの、多くの施設で大学と専門学校卒業の違いはないとの回答を頂いています。また、施設から学院への要望として「学力レベルは維持しつつ、セラピストになるモチベーション・医療人にふさわしい資質を育んでほしい」などのコメントを頂いています。そのため、在校生の日々の学習はかなりハードにならざるを得ないのも事実で、進路変更のための退学者も一定数存在します。教職員も最大限バックアップしますが、ミスマッチが起こらないようにオープンキャンパス(学校説明会)などの機会を利用して、理学療法・作業療法という職業自体をよく理解して頂くとともに、模擬授業などの機会で授業の水準も感じて頂けたらと思います。
 学院は現状にとどまることなく、今まで蓄えてきた総合的な力で、次の50年を見据え、実力のある医療専門職業人の養成で社会の要請にこたえていかれるよう発展の歩みを止めることなく更に進めてまいります。

浅沼 辰志

専門学校社会医学技術学院 学院長

浅沼 辰志