キャリア教育
理学療法学科
臨床実習の概要
1 臨床実習の目標
医療専門職である理学療法士の養成教育において臨床実習教育は欠くことのできない貴重な学修の場である。学内各教科で学んだ様々な知識や技術を臨床の場面で目撃し、体験し、そして臨床の文脈のなかで再度学修することを期待する。そしてそれらの知識や技術を構成的に統合させ、対象者の問題解決のために理学療法の展開方法を学ぶことが臨床実習教育の意義であると考える。このためにも学内教育の諸段階に応じた臨床現場での学びの機会を設け、その振り返りを次の学内教育へ繋いでいくこと、学内教育と臨床教育を往還しながら、理学療法の理論と技術、そしてプロフェッショナリズムの学びを深めていくことが、理学療法士養成教育には不可欠である。
2 臨床実習の構成
本校では前述した基本的理学療法の流れを念頭に描きながら、途中学年に短期の実習である臨床実習Ⅰ・Ⅱをおき、最終学年に総合臨床実習としての臨床実習Ⅲを配置する。これにより段階的に臨床実習を進める。また、早期に理学療法の実際場面を見学、また体験するために、第1学年に臨床見学実習を設定している。
■ 臨床見学実習
早期から理学療法士の仕事のイメージをつかむことで学内学習がより円滑に進行することを目的に、昼間部、夜間部ともに第1学年にて臨床実習Ⅰ(臨床見学)を設定している。
昼間部 | 対象学年:第1学年 期間:1週間 |
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夜間部 | 対象学年:第1学年 期間:1週間 |
■ 臨床実習《Ⅰ》 (検査測定実習/地域リハビリテーション見学実習)
各種検査測定技術(関節可動域測定・徒手筋力検査など)の実習を、指導者の指導のもと経験するものである。合わせて各種運動障害の実際や各種徴候・症候を実地の場面から観察し、検査測定結果と関連づけることを学ぶことも目的としている。また、訪問リハビリテーションや通所リハビリテーションにおける理学療法士の役割を見学、体験しながら初歩的な介助方法も含めた対象者との接し方についても実習する。
昼間部 | 対象学年:第2学年 期間:2週間 |
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夜間部 | 対象学年:第2学年 期間:2週間 |
■ 臨床実習《Ⅱ》 (評価実習)
臨床実習Ⅰの内容から一歩進め、検査測定結果をもとに、理学療法士が解決すべき問題点の抽出や対象者の目標設定、治療プログラムの立案を学ぶ。
昼間部 | 対象学年:第2学年 期間:3週間 |
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夜間部 | 対象学年:第3学年 期間:3週間 |
■ 臨床実習《Ⅲ》 (総合臨床実習)
臨床実習Ⅱにおいては治療プログラムの立案までであったが、臨床実習Ⅲではプログラムの実施と効果判定も実習内容に含まれる。つまり、修得した知識の総合的な関連付けを通じて理学療法全般にわたる実習である。
昼間部 | 対象学年:第3学年 期間:7週間×2(合計14週) |
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夜間部 | 対象学年:第4学年 期間:7週間×2(合計14週) |
作業療法学科
臨床実習の概要
1 臨床実習の目標
2 臨床実習の構成
■ 臨床見学実習
施設や病院など、作業療法士の実際の現場を見学しながら、働くイメージを具体的に把握し、専門職としての心構え、組織における役割などを学んでいく。
対象学年:第1学年 期間:合計5日間 |
■ 臨床実習Ⅰ (身体障害・高齢期障害領域:検査測定実習/地域リハビリテーション見学実習)
指導者の指導の下で、身体障害・高齢期障害領域における検査・測定および介助法の経験を主体にした実習を行う。あわせて地域リハビリテーション領域の訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション部門等の見学実習を行う。臨床実習終了後にセミナーを学院で実施。教員の指導の下、学生間の学修経験の共有、実習経験の問題整理および分析のために、学生が実習経験を発表して質疑応答や意見交換などの集団討議を行い、学修への全体的な理解を深める。
対象学年:第2学年 期間:2週間 |
■ 臨床実習Ⅱa(精神科領域:観察・面接)
指導者の指導の下で、精神科作業療法場面の観察・面接を主体とした実習を行う。臨床実習終了後に学院でセミナーを実施。教員の指導の下、学生間の学修経験の共有、実習経験の問題整理および分析のために、学生が実習経験を発表して質疑応答や意見交換などの集団討議を行い、学修への全体的な理解を深める。
対象学年:第3学年 期間:2週間 |
■ 臨床実習Ⅱb(身体障害・高齢期障害領域:評価実習)
指導者の指導の下で身体障害・高齢期障害領域における評価(情報収集から治療計画立案まで)を行う。臨床実習終了後に学院でセミナーを実施。教員の指導の下、学生間の学修経験の共有、実習経験の問題整理および臨床実習Ⅲに向けた準備を整えるために、質疑応答や意見交換などの集団討議を行い、学修への全体的な理解を深める。
対象学年:第3学年 期間:3週間 |
■ 臨床実習Ⅲ(総合臨床実習)
指導者の指導の下で、対象者の評価から治療を含めた臨床実習を2期それぞれ8週間ずつ(計16週間)行う。実習後セミナーは、各臨床実習終了後に学院で行う。教員の指導の下、学生間の学修経験の共有、実習経験の問題整理および分析のために、学生が実習経験を発表して質疑応答や意見交換などの集団討議を行い、学修の全体的な理解を深める。また、次期実習への準備、実習施設や学内の連絡および提出課題の修正なども行う。
対象学年:第4学年 期間:8週間×2回(合計16週間) |