作業療法士になるには? 専門学校・大学の違いや選び方のポイントを解説
作業療法士になるには、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定する養成校を卒業し、国家試験に合格しなければなりません。作業療法士になるための養成校は全国各地にあり、専門学校の場合は3年間または4年間、大学の場合は4年間をかけて、作業療法士として働くために必要な知識、技術を身につけます。
今回は作業療法士を目指す方のために、作業療法士になるための方法を解説します。
「学校の選び方がわからない」「専門学校と大学の違いについて知りたい」という方は、養成校の選び方のポイントを押さえて、自分に合った進路を選びましょう。
作業療法士になるには? 国家資格を取得するまでの流れ
作業療法士として働くためには、1年に1度行われる国家試験に合格し、作業療法士資格を取得する必要があります。ただし、誰でも国家試験を受験できるわけではなく、文部科学大臣または厚生労働大臣が指定する専門学校、短大、大学で3年以上知識と技能を修得した者のみ国家試験の受験資格が得られます。
作業療法士になるための養成校は全国に193校(2022年8月時点)あり、入学定員は7,650名。専門学校、短大、大学いずれかの養成校で、「基礎分野」「専門基礎分野」「専門分野」を学び、医学的な基礎知識や福祉に関する知識、心理学的な知識など、さまざまな知識を身につけなければなりません。
作業療法士に必要な知識を身につけた後は、国家試験に挑戦します。国家試験は例年2月中旬に実施され、第58回(令和5年実施)は2月19日(日)に実施されました。国家試験の内容は一般問題と実地問題に分けられ、解剖学から臨床心理学まで広範囲にわたる問題を解きます。
第58回の合格率は83.8%(新卒者)と、理学療法士国家試験の合格率(87.4%)よりも低いことがわかります。出題数も200問と多く、総得点168点以上(279点満点)、実地問題43点以上(120点)の合格基準点が設けられているのが特徴です。試験時間は2時間40分と長丁場、かつ一問一問の専門性が高いため、しっかりと対策をして試験に臨みましょう。スムーズにいけば、養成校の卒業年次に国家試験を受験するため、試験に合格した場合は養成校を卒業するのと同時に作業療法士になることができます。
専門学校と大学の違いは? 養成校の選び方のポイントを解説
作業療法士国家試験の受験資格を得るには専門学校、短大、大学いずれかの養成校に進学する必要があります。専門学校は3年制と4年制に分けられ、3年制の専門学校には早く卒業して活躍できるというメリットがあり、4年制の専門学校はじっくり学びたい方や夜間部に通って働きながら学びたい方にとって自分のペースに合わせられるという利点があります。大学も4年間かけて卒業しますが、こちらは他の科目の勉強もできるといった特徴があります。
作業療法士になるためのカリキュラムは、専門学校と大学で違いはありません。ただし、志望校選びに欠かせない学費や学び方に違いがあります。まずは、専門学校と大学の違いやそれぞれのメリットを詳細に理解しましょう。
大学の特徴
大学の最大の特徴は、学べる科目の幅が広いこと。作業療法士に必要な知識や技術に加えて、語学や文学など必修科目以外の科目も受講することができます。また、サークル活動や部活動が盛んで、他学部の学生と交流する機会が多いため、人脈を広げやすいというメリットもあります。学生時代に看護系学部、介護・福祉系学部の学生と交流を深めることで、お互いの仕事内容を理解することができ、就職後の他職種連携がスムーズになるでしょう。
その一方で、4年制のカリキュラムを敷いている大学は、必然的に卒業までにかかる学費が高くなりがちです。国公立の大学の学費は約250万円程度ですが、私立大学では約550〜700万円程度かかります。国公立大学を志望する受験生は多いですが、難易度は高い傾向にあります。
専門学校の特徴
専門学校の特徴は、国家試験や就職がスムーズであること。専門学校は職業訓練を目的としているため、専門的な知識や技術を集中して学ぶことができます。また、講師の大半は現場経験や指導経験が豊富で、日々の学習や国家試験対策、就職活動対策など、手厚いサポートが特徴です。
大学と比べて学生の数が少ないというデメリットはありますが、同じ目標を持った仲間と切磋琢磨し合い、励まし合いながら学べる環境は専門学校ならでは。国家試験取得までの道のりは長いため、仲間のサポートは合格を勝ち取る上で大きな力となります。
卒業までにかかる学費は約450万円〜約600万円と幅がありますが、専門学校によっては学費支援制度が充実している学校もあるため、安心して作業療法士を目指すことができます。学費を少しでも抑えたい方、実務に直結する教育を受けたい方、きめ細かな指導を受けたい方は専門学校に向いていると言えるでしょう。
社会医学技術学院(社医学)なら作業療法士になれる!
社会医学技術学院(社医学)は作業療法士の養成校として、これまでに数多くの卒業生を輩出してきました。作業療法学科(夜間部)の国家試験合格率は100%と、全国平均を大きく上回る合格実績を残しています。ここでは、作業療法学科の3つのポイントを紹介します。
国家試験対策
校内模試の結果をもとに定期的に学力を把握し、一人ひとりに合った個別指導やスケジュール管理を行っています。学習面だけではなく、面談を通して生活面や健康面も徹底的に管理しています。また、受験のモチベーションを最後まで維持するため、授業内にグループワークを導入し、学生同士で教え合うことで理解を深めて定着を図っています。不合格だった場合も講習や指導を行い、合格をサポートしています。
実践的指導
「現場で役立つ実践的な指導」をモットーに、患者さんの立場に立った指導を行っています。現場経験豊富なプロが、教科書的な知識や技術だけでなく、実例を交えて医療人としての心構えや接遇などもしっかり指導。また、社医学は世界作業療法士連盟から認定校として認められており、海外で活動する卒業生もいます。そういった事例なども紹介しています。
就職指導
1年に2回以上の面談を行い、生活面や学習面の悩みなどを細かく確認。担任による個別面談を随時設けて、授業・実習経験・適性・希望などを考慮して、一人ひとりに合った進路指導を行っています。また、学生の職業理解を深めるために、さまざまなフィールドで活躍する卒業生を招いて、仕事内容や仕事のやりがいを語ってもらう機会を用意しています。
まとめ
今回は作業療法士を目指す人のために、専門学校と大学の違いや、社医学の特徴を紹介しました。専門学校と大学でカリキュラムに大きな違いはありませんが、学費や学び方に違いが見られます。総合的に判断し、どんな学生生活を送りたいのかを明確にして、養成校を選びましょう。
社医学の作業療法学科は国家試験の合格率が高く、勉強が苦手な方でも安心して作業療法士を目指すことができます。現場経験豊富な先生から実践的な指導を受け、同じ夢を持つ仲間と共に充実した学生生活を送ることで、作業療法士になる夢はぐんと近づくでしょう。国家試験対策と就職指導も手厚い社医学で、作業療法士を目指してみてはいかがでしょうか。