理学療法士・作業療法士は何歳まで目指せますか?年齢制限と社会人からの転身について
理学療法士や作業療法士を目指している方の多くは、20代のうちに資格を取得しています。一方で30代、40代、または50代の方など、すでに社会人として仕事をしている方が、キャリアチェンジやキャリアアップを目指す人々も少なくありません。
この記事では、理学療法士・作業療法士は何歳まで目指せるのか、最短で理学療法士・作業療法士になるための期間、そして30代以上の方が資格を取得した後の就職状況など、社会人の方々が理学療法士・作業療法士を目指すために考えておくべきポイントをまとめました。
理学療法士・作業療法士は何歳まで目指せる?
理学療法士・作業療法士になるためには、国家試験に合格することが必要で、特に年齢制限はありません。年齢に関係なく、誰でも理学療法士を目指す事ができます。20代の方だけでなく、30代の方から40代、50代の方でも理学療法士や作業療法士になることは可能です。
ただし、医療分野の学業と病院や施設での臨床実習が含まれるため、学習意欲や相応の体力、そして「理学療法士・作業療法士になりたい!」という強い意志が必要です。
また、理学療法士や作業療法士になるための勉強や臨床実習、国家試験など、ご本人の気持ちだけでなく、周りのご家族やご友人の支えが必要になるケースも出てくる場合があります。周りの方々ともよく相談したうえで、進路を決めるようにしてください。
以下に、30代、40代、50代の方が理学療法士や作業療法士を目指すメリットとデメリットを簡単にまとめます。
メリット
〇 様々な経験が生かせる
年齢を重ねた方であれば、これまでに様々な経験をされてきたことでしょう。そうした経験は、実際に患者様と接するときのコミュニケーションなどで大きなメリットになります。
デメリット
● 体力的に苦労しやすくなってしまう
年齢を重ねていくと、どうしても体力的に苦労しやすくなってしまいます。患者様の介助や自身の体調不良などがデメリットとして考えらえます。
● 就職先が探しにくくなる
年齢が高くなると、徐々に働き口が見つかりにくくなってしまう可能性が考えられます。特に理学療法士は毎年1万人以上誕生しています。一方で作業療法士は毎年4000人ほどしか誕生しておらず、引く手あまたの状態が続いています。
最短で理学療法士・作業療法士になるための期間
理学療法士や作業療法士になるには、3年以上の専門学校または大学に通わなければなりません。学校によっては4年間通わなければ国家資格の受験資格が得られない(カリキュラムが修了しない)専門学校や大学があります。
養成校の学費は3年課程の学校で400~500万円、4年課程の学校では600万円以上、臨床実習の費用などを考慮すると800万円以上の学費が必要になる大学もあります。
こうした学費を用意する必要性を考慮すると、養成校に入学する前には1年または2年以上の時間が必要になりますので、準備期間を含めると、理学療法士・作業療法士の資格を取得するまでに都合4年~6年程度になる場合が多いです。
その為、社会人の方が理学療法士を目指して養成校を選ぶ際には、学費の安い学校を選ぶのも一つの方法です。専門学校社会医学技術学院の学費は昼間部3年課程で426万円、夜間部4年課程で408万円と、理学療法士・作業療法士養成校の中ではかなり低く設定されています。
40代、50代でも就職できる?
40代、50代から理学療法士・作業療法士を目指す場合、就職先の選定には現実的な視点が重要です。
40代以上の方の場合、国家資格を取得したからといって、場合によっては必ずしも簡単に就職先が見つかるとも限りません。理学療法士や作業療法士の仕事には、体力を要する業務が多く含まれます。例えば、車椅子の患者さんの介助や身体を動かせない患者さんのサポートなどです。
また、40代、50代という年齢を考慮すると、急性期病院や大規模病院への就職が難しい場合もあります。その場合、クリニックや介護老人保健施設に加えて、訪問リハビリなど幅広い視点で就職先を探すことも重要になってきます。
とは言え、専門学校社会医学技術学院には40代以上の方も在籍しており、卒業時には就職希望者は100%全員が就職を果たしています。
社会人から理学療法士・作業療法士を目指すために
社会人の方、40代や50代の方でも、養成校に通い国家資格を受験し合格することで、理学療法士・作業療法士になることができます。養成校には昼間部の学校と夜間部の学校があり、最短の期間で集中して学習したい方には昼間部の3年課程が、昼間は働きながら通いたい方には夜間部の4年課程がおすすめです。
また学校によって、さまざまな奨学金や給付金などを用意している場合があります。学費面での不安をなくし、勉強に集中するために、事前にしっかりと調べておくと良いでしょう。
資格取得後の就職を希望される場合は、一日でも早く進路選びを始める事をお勧めいたします。