働きながら理学療法士の国家資格が取得できる専門学校選びのポイント【社会人・フリーター向け】
理学療法士を目指す方の中には、現在は別のお仕事をされている社会人やフリーターの方々も多く、そうした皆様にとっては「仕事をしながらが理学療法士を目指したい」と考えていらっしゃるのではないでしょうか。とは言え、いきなり異業種へのキャリアチェンジを目指そうとした時、「どの学校を選べばいいのだろう?」「仕事と学校は両立できるのだろうか?」など、多くの不安を抱えていることでしょう。
この記事では、社会人が理学療法士を目指すための具体的な方法と社会人ならではのメリット、そして学校選びのポイントについて詳しく解説します。
社会人が理学療法士を目指すメリット
まずは、社会人(フリーターなど)のみなさまが、仕事をしながら理学療法士を目指す事のメリットを考えてみます。
豊富な社会経験を活かせる
社会人として培ってきた経験は、理学療法士としての活動に大きな強みとなります。特に患者さんとのコミュニケーション能力は、実務経験を通じて磨かれており、医療現場ですぐに活かすことができます。また、職場で身についた時間管理能力は、学習と仕事の両立にも役立ちます。さらに、すでに経済的な基盤があることで、学習に専念できる環境を整えやすいという利点もあります。
キャリアチェンジのチャンス
理学療法士は、医療分野における重要な職種として、今後さらなる需要の増加が見込まれています。年齢に関係なく活躍できる職場環境があり、実力次第でのキャリアアップも可能です。また、医療職としての安定した収入が期待できることも、キャリアチェンジを考える上での大きな魅力となっています。
理学療法士養成校の種類と特徴
理学療法士の養成校には、大学と専門学校がありますが、ここでは主に専門学校の昼間部と夜間部について紹介します。
昼間部
昼間部は平日の日中に授業が行われる一般的な課程です。集中して学習に取り組むことができ、短期間での資格取得を目指すことができます。ただし、仕事との両立は困難であり、退職が必要となるケースがほとんどです。修業年数は3年制が主流となっており、集中的なカリキュラムで最短での国家資格取得を目指して学習を進めていきます。なるべく短い期間で資格を取得し、なるべく早く臨床現場で理学療法士として働きたいという方は、3年制の昼間部がおすすめです。
夜間部
夜間部は、仕事を続けながら学べる課程として人気があります。平日は18時以降に授業がおこなわれますが、学校によっては、土日を利用して授業が行われることがあります。修業年数は4年制が一般的で、昼間部と比べてゆとりのあるスケジュールで学習を進めることができます。社会人学生への配慮も充実しており、仕事との両立がしやすい環境が整っています。もしもご家族の方とのプライベートも大切にされたい場合は、土日は休み(授業がない)の学校を選択することがおすすめです。
通信制では資格取得できません
通常、理学療法士の資格は通信制課程だけでの取得はできません。対面での実技授業や施設での臨床実習などが必須カリキュラムに含まれており、通学が必要になります。しかし、学校によっては一部の学習をオンラインで実施することができる場合があります。オンラインであれば、時間の融通が利きやすいというメリットがある反面、対面での学習機会が減ることになるため自己管理能力や高い理解力が求められます。
働きながら通学できる夜間部のメリット
社会人(フリーター)の昼間は仕事をしながら理学療法士の国家資格取得を目指している方がたくさんいらっしゃいます。それでは夜間部に通うメリットいにはどのようなことが考えられるでしょうか。
経済面でのメリット
夜間部の最大の利点は、現在の収入を維持しながら学習を進められることです。これにより、無理のない学費の工面が比較的可能であり、学費の支払いプランもたてやすいでしょう。継続的な収入があることで、生活の質を落とすことなく学習に取り組むことが可能です。
学習面でのメリット
4年間という期間をかけてじっくりと学べることは、夜間部の大きな特徴です。同じように働きながら学ぶ仲間との出会いは、モチベーション維持にも大きく貢献します。また、仮に昼間の仕事として、臨床現場でリハビリ助手の仕事をすることも可能で、学生という立場でありながら臨床現場を経験することができるので、日々の学習に活かすことができ、より実践的な理解が深まります。
生活面でのメリット
夜間部であれば、既存の生活リズムを大きく変えることなく学習を始めることができます。家族との時間も確保しやすく、職場の理解も得やすいという特徴があります。長期的な視点で見ても、安定した生活基盤を維持しながら資格取得を目指せます。
学費の比較と経済的な選択
学校選びにおいては、学費も大きな要素の一つとなります。理学療法士を目指す専門学校の学費はいくらかかるのでしょうか。
学校別の学費比較
学校選びで重要となる学費について、種類別に見ていきましょう。昼間部の場合、3年制の専門学校で450万円前後、4年制の専門学校では600万円前後となっています。夜間部の場合は、4年制の専門学校が主流となっていますが、総額400~550万円と、同じ年限でありながら学校によってかなり差が大きくなっています。
夜間部4年制を選ぶメリット
昼間部で3年間通学するよりも、夜間部4年制の学校の方が、学費負担が少なく設定されているのが特徴です。働きながら学費を捻出できるため、無理のない経済計画を立てることができます。また、奨学金との併用も可能で、より柔軟な資金計画を立てることができます。
経済的な支援制度
学費の支払いに関しては、様々な支援制度を活用することができます。日本学生支援機構奨学金や国の教育ローンはもちろん、社会人向けの特別な支援制度を設けている学校も少なくありません。これらを上手く組み合わせることで、経済的な負担を軽減することが可能です。
社会人学生の体験談
Aさん(32歳)の場合
「営業職から転職を考え、夜間部に通い始めました。仕事を続けながらの学習は大変でしたが、4年間かけてじっくり学べたことで、確実に知識と技術を身につけることができました。」
Bさん(28歳)の場合
「昼間部と夜間部で迷いましたが、経済的な理由で夜間部を選択。結果的に、仕事での経験が実習でも活きて、充実した学生生活を送ることができました。」
おすすめの学校選びのポイント
理学療法士を目指すための専門学校選びにはいくつかのポイントが挙げられます。ここでは特に重要となるポイントについて紹介します。
通学のしやすさ
意外と見落としがちになってしまうかもしれませんが、通学のしやすさは大切です。4年という長い期間をほぼ毎日のように通い続ける為、仕事との両立を考えると、自宅や職場からのアクセスの良さ、通いやすさは大事なポイントの一つです。
国家試験の合格率
おそらくほとんどの人が最優先事項としてあげるであろう国家試験の合格率はやはりとても大切です。3年間または4年間という時間をかけて勉強してきても、最後の国家試験で失敗してしまってはすべてが台無しになってしまいます。国家試験対策をしっかりとしている学校を選ぶようにしましょう。
学費の総額
各学校のホームページや学校案内に記載されている学費は、基本的な学費(授業料、設備費など)が中心となっています。理学療法士の養成校では必ず臨床現場での実習を一定期間行わなければならず、この実習にかかる費用は学費の中に含まれている場合と別途徴収される学校があります。その他にも、教科書代をはじめとして入学後に必要となる諸費用が必要になります。そうした諸々の費用がいくらかかるのか、学費の総額はいくらになるのかをしっかりと確認しておきましょう。
臨床実習の充実度
臨床現場に出たときに即戦力となるためには、臨床実習でしっかりと経験を積むことが重要になります。その為、臨床実習の充実度(期間や回数等)も重要なポイントです。理学療法士として臨床現場に立つときには「即戦力」となれるかどうかが重要になりますので、学生のうちに臨床現場での経験を多く積むことができる学校がおすすめです。
また、実習先は学校が手配してくれることがほとんどですが、中には学生本人が自分で探さなければならない場合もあるので注意が必要です。さらに、実習先が自宅から通える範囲にあるとも限りません。東京の学校なのに、北海道や沖縄で一人暮らしをしながら実習に臨まなければならない場合もあり、精神的にも金銭的にも大きな負担となってしまいます。入学前にこうしたことも確認しておきたいところです。
まとめ
理学療法士を目指す社会人にとって、夜間部4年制は理想的な選択肢です。仕事を継続しながら学習できる環境、経済的な負担の少なさ、じっくりと学べる期間設定など、社会人学生に配慮された特徴が多くあります。さらに、これまでの社会人経験を活かせる点や、充実した支援体制も魅力です。
特に、経済面での負担を考えると、夜間部4年制は非常に賢明な選択となります。学費が比較的安く設定されており、働きながら学べることで、将来への投資としても理想的です。あなたの新しいキャリアへの第一歩として、夜間部4年制での学習を検討してみてはいかがでしょうか?充実したサポート体制と、仕事との両立のしやすさで、着実に目標に近づくことができます。
専門学校社会医学技術学院は、1973年に開学しこれまでに4000名以上の卒業生を臨床現場に輩出してきました。最短で国家資格取得を目指す昼間部3年課程と、昼間働きながらしっかり学べる夜間部4年課程があり、どちらの学部も首都圏で最安の学費設定となっています。また、第59回国家試験合格率は夜間部100%・昼間部98%と全国平均を大きく上回る高い水準となっています。
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